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本ブログで真面目なことを書くので、こちらではごく日常的な雑記で行きたいと思います

【心理学】ファスト&スロー上を読み切った【一般書】

 

 

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ファスト&スロー上

 はじめに

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

ファスト&スローの著者「ダニエル・カーネマン」はノーベル経済学賞の受賞歴を持つ、認知科学・心理学・経済学者である。「ファスト&スロー」では、心理学、認知科学に関して、学術的な実験結果などを元に一般人にもわかりやすく記述されている。

科学の最先端というのは日進月歩であるため、もしかしたら科学的に古い情報も少々含まれていたりするらしいが、専門家でもない限りはこのあたりを抑えておくと非常に役立つであろう。

 

 読み方

この本はノウハウ本のように、ある章で内容が完結しているわけではない。従って、読む際には前から順番に読んでいくことをおすすめする。

特に第一部「二つのシステム」はしっかり読まなければならない。本書では一貫して、「システム1」と「システム2」という言葉が用いられている。「システム1」は無意識下で直感的に速く動作する思考のことを指し、「システム2」は我々が普段物事を意識して吟味する際の遅く動作する思考である。

速い思考(システム1)と遅い思考(システム2)が本書のタイトルである「ファスト&スロー」の表しているものであり、これらのシステムがそれぞれどのような場面でどのような役割を担うのかを語ってくれるというわけだ。

そしてこれらの2つのシステム(もちろん、実体は自分という1つのものであるが)が、どのような場面でどのような失態を犯しうるのか、どのように意思決定がなされていくのかが本書の内容である。

約400ページあり、簡単に読破することは難しいのだが、内容は十分にわかりやすく、また面白いため意外とスイスイと読めてしまうであろう。

 

学んだこと、所感

まず、この本を読みながら思ったことは、「影響力の武器」などで述べられている、人間がどのように動かされるのかということに関しての、心理学的背景を明確に知ることができたということである。

例えば影響力の武器では、ざっくり言ってしまえば、人が思考をショートカットしたい場合(自分でじっくり時間を設けて知識をつけて吟味することを避ける場合)に、例えば「社会的に認められていること」や「権威」に多大な影響を受けてしまうことが述べられている。

「ファスト&スロー」ではどのようなことが影響力を人間に及ぼすのか、という人間にとっての外界から話が始まるのではなく、人間自身の思考の過程として、様々な「(誤解を恐れず言えば)サボり」が生じて過ちを犯してしまうことが述べられている。

つまり、影響力の武器を読んだあとであった僕にとっては、なぜ影響力を受けてしまうということが起こってしまうのか、その理由を自分の中で見つめ直すことができたというわけだ

hyoro-gari.hatenablog.com

 

 

また、僕は「人を動かす」という非常に有名な本も読了している。この本はもっとノウハウ本に近くて、どのように人を説得するのかということの方法論が書かれている。

今回、「ファスト&スロー」を読むと、「人を動かす」で書かれている内容が、如何に有用であるのかの根拠がある程度想定できるようになる(もちろん「人を動かす」は極めてノウハウ、経験則に近いものであるため、科学的な考察と必ずしも一対一に対応させられるわけではなさそうだが)。

僕が読んだ感覚としては、ファスト&スローで言うところの「システム1」について熟知し、対話相手の「システム1」に作用することができれば人を動かすことに効果的であると思われる。

 

 

ファスト&スロー下

こちらはまだ読んでいる途中なので、終わったら記事に追記しようと思う。

 

ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)